【ATEEZ】カムバックを5割増で楽しめるかもしれない世界観紹介

Intro. many dimensions
1. ATEEZ
2. 主な登場人物
3. アイテム
4. 舞台
5. Diary
6. 概念
7. アルバムと時間軸
8. 世界観を深める周囲の作品たち
Outro. From The Witness

Intro. many dimensions

"The universe is divided into many dimensions."

"This is the story where their dimensions are split into eight pieces again"

この世界はいくつもの次元に分かれている

これはそれらの次元が再び8つに分かれる物語である．

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現時点で2つの時空間が示されている

【A】時空間

　ATEEZが暮らしていた世界．

【Z】時空間

　科学技術の進歩により人間の平均寿命が200歳まで延び，40年間の義務教育によってZ世界での原理原則を学ぶ．中央政府は理想郷を作るため人々をコントロールしようとしていた．統制のための重要な要素として，人間の感情を制御するために芸術を禁止し，感情によるエネルギーを取引できるようなシステムを構築していくうちに，人間の感情や感性は失われていった．中央政府の強力な統制政策により，経済は大きく成長し，効率や理論が優先される世界となった．[FEVER]

　そんな世界の象徴である支配者Zの声が，町中のスピーカーを通していつでも聞こえる，綺麗で整った世界．人々は耳の下にチップを埋め込まれ，鏡や窓は自己認識を高めるとされて撤去された．太陽光を遮断するようにドームが建てられ，地区間さえも管理されていた．[Guerrilla]

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1. ATEEZ

　荒れ果てた倉庫，僕らだけの空間，笑ったり，泣いたり，喧嘩したり，踊ったり，歌ったり，大人の世界から切り離された僕たちが一緒に夢を叶える空間，僕らの世界．

今，僕らがその扉を開ける，その瞬間だ．【A】

youtu.be

＊Hongjoong f:id:sunsuntoblog:20221227022340j:image

　家族が散り散りになった．もし有名になったら彼らは僕に気づくだろうか．一緒に音楽をしていて出会ったメンバーたち．家族，音楽，僕らの夢，それらを守らなくては．まるで存在していなかったかのように，忘れられたくない．

＊Seonghwa f:id:sunsuntoblog:20221227022359j:image

　音楽に合わせて踊っていた彼女，名前も知らない彼女の余韻だけを追いかけている．自由への執念．

＊Yunho f:id:sunsuntoblog:20221227022415j:image

　交通事故で兄を亡くした．兄が大切にしてきたギター，兄の音楽の夢を僕とメンバーでかなえてみせる．バイク乗り．

＊Yeosang f:id:sunsuntoblog:20221227022430j:image

　親の敷いたまっすぐのレールの上を毎日走っている．まるで鳥かごの中の鳥のように．ある日，道に迷った先で聞こえてきた音楽に誘われてメンバーたちと出会った．僕だけが歩いてきた道がだんだんと'僕たち'の道になった．ある日父が倉庫からメンバーたちを追い出した．僕さえいなくなれば元通りになるんだ．

機械に精通，ドローンを使える．

＊San f:id:sunsuntoblog:20221227022440j:image

　人と親しくなるたびに転校で離れなくてはならなかった．どうしても心を開けなかった．やっと居場所を見つけたのに（メンバー）離れるのか．ウヨンに何と言えば良いだろうか．

＊Mingi f:id:sunsuntoblog:20221227022451j:image

　音楽は僕の避難所で逃げ場で，唯一の救いだった．貧しい生活の中，いつも一人の自分に話しかけてくれたウヨンは，初めて心を開いた人．唯一の家族である祖母が倒れ，メンバーと楽しく過ごしている自分に罪悪感が沸いた．本当に夢を持って良いのだろうか．

＊Wooyoung f:id:sunsuntoblog:20221227022458j:image

　ダンスには自信があるのに，視線を感じると体が動かなくなる．舞台恐怖症を克服するためによくおしゃべりをし，シャイなのを隠すためによく笑う癖がある．メンバーたちと踊ると，気負うことなく最高のパフォーマンスができる．

＊Jongho f:id:sunsuntoblog:20221227022507j:image

　バスケで全国大会優勝....それだけしか考えていなかったが，怪我で諦めるしかなかった．諦めた瞬間，自分の中ですべてのものが死んでしまったも同然だった．メンバーと出会い，また歩き始めた．

2. 主な登場人物

【A】時空間の人々

〇ヘンリー・ジョー

　1999年に新興宗教「サイエンサルバー」を立ち上げた科学者．

〇ユノ兄

　生まれつき右足が不自由でユノによくマッサージをしてもらう．ギターを弾き，音楽の夢を持つ．ある日の5:07に交通事故で亡くなった．

【Z】時空間の人々

〇レフトアイ

　ファッションデザインを学び，小さなブランドを構えるも不愛想な見ためからお店に不採用になることもしばしばあったが，情熱のある温かい人間だった．娘を交通事故で無くし，絶望から全く別の人間になってしまい，幻覚を起こす煙の中で娘の幻覚と会うようになった．アンドロイドガーディアンに選ばれたStrictlandの支配人．

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〇グライムズ姉弟

　洞窟に暮らす．姉はアンドロイドガーディアンに声を奪われた．

〇Black Fedora

　各地でパフォーマンスを行い，人々の感情を刺激していった．中央政府の政策に反するため指名手配されるがクローマーを用いて逃げ回った．ATEEZと同じ顔をしており，黒い帽子に黒いマスクとスーツを着用．'Black Fedora'とは黒い中折れ帽子のこと．

〇Black Pirates

　Black Fedoraに感情を刺激され，中央政府に抵抗するようになった人々で構成された組織．

〇アンドロイドガーディアン

　顔を完全にマスクで覆った白装束の巨人．中央政府が作った新型の守衛．ATEEZを追う．

〇Z　

　世界の象徴であり指導者．彼の所在は政府のトップしか知らない機密事項．

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〇少年

　プレステージ学園の制服を着た男の子．ある日地下アジトにやってきた．

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3. アイテム

〇クローマー

　砂時計の形をしたもの．各時空間に1つずつ存在しているらしい．回すと時空間を行き来できる．

〇マヤの遺物

　月の動きを模した砂時計の骨董．特殊な金属工学の技術で加工され，儀式に用いられていたという定説がある．【A】の国立博物館のマヤ文明展で展示され，一度サイエンサルバーの信者によって窃盗未遂が起こった．

〇フライヤー

　【Z】にて，ATEEZたちによって人々の目を覚ますために世界の異常性を訴えるビラが撒かれる．

〇チップ

　【Z】の人々の耳に埋め込まれた，黄色くライトが光るチップ．

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〇ブレーカー

　チップを壊すためにレフトアイが作った小型の機械．

〇ブラックリンク

　ATEEZと仲間たちが使用している回線

4. 舞台

【A】時空間

〇倉庫

　ATEEZが一人ひとりと集い，歌ったり踊ったり，夢を追いかけていた場所．ここでの日々はお互いを家族のように思っていた時間だった．

〇国立中央博物館

　マヤ文明展が開催され，マヤの遺物が保管されている．

【Z】時空間

〇Strictland

　ゴミ捨て場で焚かれた黄色の煙には幻覚を起こす作用がある．レフトアイが住んでいる．ゴミ捨て場には政府の作ったチップの失敗作も落ちていた．

〇ガーディアンアイランド

　もともと観光地だったらしい．黄色い煙が吹き出ている．

〇ギャラリー

　ガーディアンアイランドの中央に位置する美術館．アンドロイドガーディアンのアジト．中央政府に反抗した人々や，感情を刺激する美術品などを処分する施設のようだ．

〇地下アジト

　ATEEZ，BlackPirates，レフトアイが住みかとするアジト．機械がたくさんある．

〇プレステージ学園

　最高の学校と呼ばれている場所．40年の義務教育を終えるために必要な最終試験には感情の試験もあり，不合格の場合はガーディアンアイランドに送られる．

5. Diary

注意

原文は韓国語/英語による日記形式の物語です．出来事の流れが分かるように要約してみましたが，絶対本文を読んだ方が楽しいので興味があれば是非diaryバージョンを読んでみてください．

　倉庫に集まって日々を過ごしていたATEEZ，ミンギが辞めたいと言い出したことにジョンホは手が出てしまった．喧嘩が起こり，さらに倉庫を追い出された彼らはバラバラになってしまった．お互いのことを忘れていったある夏の日，ホンジュンは夢の中で黒い帽子の男を見た．彼の目はどこか見たことのある目をしていた．「今見ている世界がすべてだという考えを捨てろ」「世界を繋ぐ鍵だ」という言葉とともにクローマーを渡され，彼は「心のままに，地図はそこにある」と言って消えた．目覚めると，夢の中で見たクローマーがあった．クローマーを回してみると砂時計の砂が逆流し始め，メンバーが困惑した面持ちで集まってきた．

　そこはいつもの倉庫だった．しかし突然マスクで顔を覆った巨人が現れ，クローマーを狙って追ってきた．うまく逃げていたが森の中腹でウヨンが足を掴まれ，助けた際にガーディアンたちにクローマーを奪われてしまった．近くの洞窟でグライムズ姉弟と出会った．そこでこの世界の話を聞き，彼らはグライムズの少女が奪われた声を取り返しに行くとともに，クローマーを取り返すため，ガーディアンのアジトを知っているレフトアイに会いに行こうと二手に分かれた．

　ジョンホとヨサンは声を取り戻すためにゴミ山の中に入って行った．幻覚を引き起こす煙のためにガスマスクをつけた．しかしゴミ山の中でジョンホはバスケの試合で怪我をしてしまった自分の幻覚を見た．明らかなデジャブを感じながら崖に走っていくジョンホをヨサンは必至で止め，無事少女の声は取り戻された．

　レフトアイに会いに行ったミンギとユノは彼が娘の幻覚に酔っていることを知った．幻覚から覚まして彼を助けるために，彼に娘が亡くなった現実を突きつけるとレフトアイに襲われた．しかし，幻覚から覚め，ユノに言葉をかけられたレフトアイは，徐々に現実を受け入れていった．

　レフトアイにガーディアンの場所を教えてもらったATEEZとグライムズ姉弟，レフトアイは船でアジトのある島へと向かった．「ダンスは生きる意志を表すことができるんだ．だから人々は絶望の淵で踊るんだ」と誰かが言った．到着し，ガーディアンのアジトを探すとギャラリーがあった．展示室に入って行くと床で酔っぱらうガーディアンの先にガラスの牢獄に入れられ，立つのがやっとなほど疲れ果てた黒い帽子の男たちが見えた．Black Fedoraはすでにガーディアンに捕まっていた．その男たちはホンジュンが夢の中で見た姿だった．ガラスの中の男がマスクを外すとホンジュンはその男が完全に自分と同じ顔をしていることに気づいた．困惑するも言われた通りガラスの壁に手を付けると，知らぬ間にATEEZたちはスーツを纏っていた．

　広場に目をやると，ガーディアンたちが人々の記憶を燃やし，それに酔いしれていた．その時，ヨサンがいないことに気づいた．ヨサンは一人でクローマーを取り返そうとしたがガーディアンに気づかれ人質にされてしまった．クローマーを渡してヨサンを救おうとした7人だったが，ヨサンはガーディアンのもとに投げたクローマーを奪い取り回した．ガーディアンが追ってくるのに気付いたヨサンはそのままクローマーを割った．ホンジュンはヨサンの手を掴もうとしたが...

　始まりにいた倉庫に戻ってきた彼らは，7人になっていることに気づいた．ヨサンがいなかった．動揺する彼らのもとに，扉をたたく音が聞こえ，扉を開けるとヨサンの持っていたドローンがあった．ヨサンは生きているのではないかという希望が湧いてきた．

　戻ってきた際に変わったことと言えば，過去に戻ったということがあった．ユノの兄がなくなるよりも前に．戻ってから1週間が経った頃，国立中央博物館でのマヤ遺品窃盗未遂の記事を見つけた．その遺品はクローマーによく似ており，手に入れられないかと考え始める．しかしユノは，亡くなる前に戻った兄と過ごしたいと言った．様々な感情を抱いたメンバーたちであったが，ユノの選択を尊重することにした．

　ユノとヨサンを除いた6人は国立中央博物館でクローマーを盗み出そうとした．博物館の前で計画を実行しようとしていると，赤い服を着た人々と黒い作業着の男が出てきたと思うと，その手にはクローマーが握られていた．黒い服の男はヘンリー・ジョーであり，赤い服の人々はサイエンサルバーの信者たちだった．6人は信者の中に紛れてヘンリー・ジョーに近づいたが，その時彼がウヨンの喉元に刃物を向け，ちょうど人質が必要だったんだと囁いた．

　人質となってしまった6人がテレビカメラに映る．兄と一緒にテレビを見ていたユノは驚き，兄に外に出ないよう伝えてから仲間とバイクで飛び出した．博物館に着いた6台のバイクによって巻き起こった混乱の隙に，ウヨンはクローマーを奪い，6人それぞれがバイクに乗って逃げ出した．喜びも束の間，ヘンリー・ジョーの車が追ってくるのが見えた．バイクを襲った車はその勢いのまま歩行者を撥ねていったが，その中にユノの兄がいた．自分が亡くなったという未来があったこと，今がその5:07だということ，そのことを知ってしまった兄はテレビに映るユノのバイクを見て駆け付けたのだ．そして，気を失った．ユノは咽び泣き，叫んだ，

「クローマーを回せ」

　ヨサンは長いことガラスの部屋の中にいた．そして抵抗者たちがガーディアンに黒い布で覆われ，エネルギーを吸い取られているのを知った．レフトアイは右腕を失い，グライムズ姉弟は捕らわれた．ヨサンがあまりの痛みに絶望していると，トランペットの音が聞こえ，久しぶりに見る光の向こうにblack fedoraたちが見えた．そして名前を呼ばれた．彼がマスクを外すと，それは，ソンファだった．

　レフトアイとブラックパイレーツは信号を受け取っていた．そのモールス信号をレフトアイが読み解くと，"Say My Name ATEEZ" 　歓声が地下アジトに響き渡った．

　大音量の警告音の後に，Zの声が響いた．人々は無表情で顔を上げた．人々の耳の横で黄色い光が点滅した．

完璧な世界こそ安全なのだ．小さなエラーが亀裂となり，痛みとなる．それは必要のない感情であり，人生の負の要素だ．自分の立場で生きているあなたが，世界そのものだ．自分を疑わないでください．あなたはいつだって正しいのです．すべてはあなたのために．

群衆は一斉にZと叫んだ．叫ぶ声であふれたその時，スピーカーから音楽が流れてきた．音楽がZと叫ぶ声を飲み込んだ時，広場の男が振り向くと，黒い帽子をかぶったホンジュンが微笑んだ．彼はホンジュンのことは知らなかったが，知らず知らずのうちに「ATEEZ」と口走っていた．横から現れたミンギは彼に向かって小さな四角い機械，ブレーカーを投げた．道の真ん中に，屋上に，学校にATEEZが現れ，歌い，踊りだした．ブラックパイレーツは空からフライヤーをばら撒き，地上でブレーカーを配りだした．「あなた自身に価値がある．誰もあなたをコントロールできない」人々は耳の下のチップに気づき始め，ブレーカーをチップに当てた．ガーディアンたちはATEEZを追ったが，彼らは一瞬にして姿を消した．

　地下アジトでは歓声が上がっていた．レフトアイはStrictlandに落ちていたチップの失敗作を用いてブレーカーを作り上げたのだ．ブレーカーをチップに当てると政府が管理する回線から抜けることができ，もし望むなら，ATEEZたちのブラックリンクに繋がることができる．強制的にブラックリンクに接続すべきだというミンギの意見にATEEZは頷くが，レフトアイは，制御された世界から抜け出し感情を得た後に人々に決断する時間を与えるべきだと言った．強制は中央政府が自分だけが正しいのだと言っていることと，同じだと．

　Zの居場所さえわからない彼らはできることから始めようとした．禁忌とされていた鏡を置いたり，窓を覆っているカバーを撤去したりと，そしてクローマーを使ってドーム間を移動しながら，パフォーマンスも行っていった．しかし湧き上がる感情によって自分が政府に統制されていると気づいた人々も，再びコントロールされていったり，ガーディアンに運ばれていったりした．彼らが行うべき唯一のことは，一度にたくさんの人々に「気づかせる」ことだった．そして，この時代で最高の学園だとされている．プレステージ学園に目を付けた．

　ある時，地下アジトのモニターにブラックパイレーツに助けを求める一人の男の子の姿があった．ブレーカーを使って感情を取り戻した彼は，いつもの世界が殺風景で暴力的に見えた．学校の試験を控えた兄にも同じように感じてほしいとブレーカーを当てると，兄は初めての感情に苦しそうに叫び，震え，ガーディアンアイランドに送られてしまったのだ．ATEEZたちは男の子の兄を救わなければ，と，プレステージ学園へと向かうことを決めたのだった．